宅建試験 権利関係で出題される無効取消部分の民法改正についてのまとめ 前半

ブログランキング参加中!クリック応援よろしくお願いします。
宅建士試験対策

宅建試験 権利関係で出題される無効取消部分の民法改正についてのまとめ 前半

無効や取消の部分についての民法改正はどうなっているのかしら?

改正がどうなっているか知っておかないと試験を受けるのに不安だわ

こんにちは、編集長Sです。

今回は、宅建試験の権利関係で出題される無効取消の部分についての民法改正についてまとめていきます。

早速ですが始めていきます。

無効な行為の追認(民法119条)につていは改正はありませんが、基本となる条文なので、学習の効率を上げるために掲載いておきます。

(無効な行為の追認)
第百十九条 無効な行為は、追認によっても、その効力を生じない。ただし、当事者がその行為の無効であることを知って追認をしたときは、新たな行為をしたものとみなす。
広告

取消権者(民法120条)について

改正後の条文です。
(取消権者)
第120条
1 行為能力の制限によって取り消すことができる行為は、制限行為能力者(他の制限行為能力者の法定代理人としてした行為にあっては、当該他の制限行為能力者を含む。)又はその代理人、承継人若しくは同意をすることができる者に限り、取り消すことができる。
2 錯誤、詐欺又は強迫によって取り消すことができる行為は、瑕疵ある意思表示をした者又はその代理人若しくは承継人に限り、取り消すことができる。

民法120条1項について

改正点を一言でいえば『制限行為能力者である法定代理人がした行為は、制限行為能力者である本人も取り消せる』というものです。

代理人の部分でも話しましたが、制限行為能力者が他の制限行為能力者の法定代理人となることがあります。

この時に、本人を保護するために制限行為能力者である本人にも取消権を認めることが明記されました。

民法120条2項について

錯誤が条文に追加されました。

以前は錯誤は無効とされていたところを、今回の改正で錯誤は取消事由となったので、今までは書いていなかった錯誤が追加されて規定されました。

取消の効果(民法121条)

改正後の条文です。

(取消しの効果)
第121条
取り消された行為は、初めから無効であったものとみなす。

改正以前の民法121条には、ただし書きがありました。

制限行為能力者が負う返還義務についてです。

今回の改正で返還義務については、民法121条の2という次に説明する条文が新設されたんので、削除されました。

現状回復義務(民法121条の2)について

改正後の条文です。

(原状回復の義務)
第121条の2
1 無効な行為に基づく債務の履行として給付を受けた者は、相手方を原状に復させる義務を負う。
2 前項の規定にかかわらず、無効な無償行為に基づく債務の履行として給付を受けた者は、給付を受けた当時その行為が無効であること(給付を受けた後に前条の規定により初めから無効であったものとみなされた行為にあっては、給付を受けた当時その行為が取り消すことができるものであること)を知らなかったときは、その行為によって現に利益を受けている限度において、返還の義務を負う。
3 第一項の規定にかかわらず、行為の時に意思能力を有しなかった者は、その行為によって現に利益を受けている限度において、返還の義務を負う。行為の時に制限行為能力者であった者についても、同様とする。

民法121条の2第1項について

改正ポイント:無効の場合の現状回復義務の明文化

第1項は、法律行為が無効であった場合に、無効な行為の履行として給付を受けた者は、相手方に給付を受けたもの返さなくてはならないことを定めています。

①⇒②⇒③となります。

① 法律行為が取り消される

② その行為は最初から無効であったものとみなされる

③ 相手方を現状に復させる義務(現状回復義務)

現状とは何をさすのか?

現状とは、無効な契約が無かった状態のことを指します。

したがって、現状回復義務とは、お互いが契約が無かったのと同じ状態に戻すことになります。

例えば、A商品を売買した場合だと、相手にA商品を渡し、相手から代金を受け取ることになります。

この売買契約が取り消されると、売買契約が無効となり、現状回復をすることになります。

したがって、相手からA商品を取戻し、相手に代金を返還するとなります。

これまでは、無効・取消後の現状回復義務については不当利得(民法703条以下)の規定に従うとされていました。

今回の民法改正で、現状回復義務の原則が明らかにされたというものです。

民法121条の2第2項について

現状回復義務の例外である、現存利益の範囲で返還すればいい場合について規定しています。

上でも説明しましたが、法律行為が無効な場合、現状回復義務を負います。

しかし、現状回復義務を常に負うとすると不都合が生じる場合があります。

例えば、贈与などの無償行為を受けた場合などです。

このような場合は、給付を受けたときにその行為が無効であると知らなかったことが要求されますが、現に利益を受けているで変換すればいいと規定しています。

つまり、行為が無効であることについて善意であることが求められます。

現に利益を受けている限度とは?

では『現に利益を受けている限度』とはどういったことを言うのでしょうか?

現に利益を受けている限度は現存利益を指します。

現存利益は、現に利益が存在している(残っている)限度ということです。

例えば、100万円受け取ったとします。

そのお金を、遊びで(遊興費)40万円使ってしまい、60万円しか残っていないという場合、現存利益は60万円です。

では、普段使う支出に30万円当て、残り70万円です、という場合は現存利益はいくらになるでしょうか?

この場合の現存利益は100万円です。

普段使る支出に充てた場合普段使っていた分の30万円が使われていないということで、現存利益は浮いた30万円と残りの70万円を足して100万円となります。

民法121条の2第3項について

第3項は例外事由の2つ目です。

意思無能力者と制限行為能力者の場合の返還義務に範囲についてです。

この両者の場合は、特に保護の必要性が高いことから、無効であることを知っているといないとにかかわらず現存利益の範囲で返還義務を負うとされています。

このように法律行為の相手方がどういった人なのかにつていの確認は非常に重要ですので、しっかりと確認しするようにしてください。

前半はこれで終わります。

タイトルとURLをコピーしました