初めて学ぶとつまづく宅建試験で出題される相続人についての解説 part2

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宅建士試験対策

初めて学ぶとつまづく宅建試験で出題される相続人についての解説 part2

こんにちは、編集長Sです。

今回は、以前解説した初めて学ぶとつまづく宅建試験で出題される相続人についての解説 part2をしていこうと思います。

今回は、平成26年の問10の過去問を使って実際の問題をどう解いていくのかについての解説を後半では行っていくので、最後までお付き合いください。

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相続人についての確認事項3つ

相続人についての確認事項として、相続人の欠格と相続人の廃除と代襲相続があります。

それぞれ、問題を解く上で必要となる事項を確認しておきましょう。

相続欠格

簡単にいうと、相続人に一定の重大な非行がある場合に対する制裁のことです。

この場合に当たれば、法律上当然に相続人になる資格を失います。

具体的にどういう行為をするかについては、不当な利益(相続の自ら生じさせる場合や遺言書を破棄隠匿するして自分に有利な遺言に効力を持たせる行為など)を得るために詐欺や強迫を被相続人に対してするなどです。

これをしてしまうと、相続人になる資格が無くなります。

ただ、相続欠格の効果は一身専属的なもので、子や孫は代襲相続することができます。

だからといって、自分を相続欠格にして相続を起こそうなどとは考えないでください。

相続廃除

相続に廃除には被相続人が家庭裁判に対して請求する場合(民法892条)と遺言による場合(民法893条)があります。

相続の廃除は、相続欠格と同趣旨のものですが被相続人の意思を要件としていることから相続欠格事由よりも軽い事由を対象としています。

相続廃除の場合も、欠格事由と同様に相続人になる資格が無くなります。

また、一身専属的効果を持っており、代襲相続はすることができます。

代襲相続

代襲相続は、被相続人の死亡以前に、相続人となるべき、子・兄弟姉妹が死亡し又は廃除され、あるいは欠格事由に該当するために相続権を失った場合に起こります。

相続権を失った者の直系卑属がそのものに代わってそのものが受けるはずであった相続分を相続することになります。

これは、直系卑属の相続の期待利益を保護するという公平の原理、及び血縁の流れに従って財産を受け継がせようという価値判断に基づいて規定されたものです。

代襲原因は相続人たる子・兄弟姉妹の①相続開始以前の死亡、②欠格、③廃除があるときです。

注意点としては、相続開始以前に死亡していなければならないということです。

また、相続人が兄弟姉妹の場合は、代襲はその子までで、再代襲や再々代襲は起こりません。

相続人が子の場合は、再代襲や再々代襲は起こります。

さらに、相続放棄は代襲原因ではないので注意してください。

代襲を問題にすることは、結構あるのでしっかりと押さえておいてください。

知っていれば解ける問題の一つです。

宅建試験での問われ方

では、実際に宅建試験ではどのように問われているのか見ていきましょう。

平成26年 問題10の抜粋です。

少し見ずらいかも知れませんが、相続人が誰で相続分はどうなっているのかを計算させる問題です。

このような問題は、どのように解けばいいのでしょうか?

その場で何となく考えますか?

もしそうであれば、確実な正解を出せないので、今後は何となく答えるのはやめましょう。

ではどうするのか?

このような場合には必ず図を書きましょう!

相続の問題に限らず、民法の問題は基本的に関係図を書くことが正解の確率を上げる最重行為です。

相続分を計算する図はどう書けばいいのか?

相続分を計算する図はどうけばいいのかについてですが、まず問題文を読まないと始まりません。

この問題では、兄弟の関係がまず書かれています。

ここで、相続順位の確認が必要になると気づくようになってくると合格も近いです。

この問題は、さらに一捻りしていますね。

半血兄弟(父母の片方が違う)と全血兄弟(父母が両方とも同じ)がいる場合の出題となっています。

この場合、半血兄弟の相続分は全血兄弟の相続分の2分の1です。

まずは、一般的に兄弟がいるということが出てきらどう書けばいいのでしょうか?

上の図のように兄弟の場合は書きます。

相続順位の確認

この問題は、兄弟姉妹の相続であることが推測される出題です。

本当に兄弟姉妹の相続なのかを確認してみましょう。

問題文では内縁がいること子がいないと書かれています。

ということはどういうことかというと、内縁の場合は相続人になりません。

また、Aには子がいないとなっていることから、第1相続人が居ないということになります。

さらに、Aの両親はすでに死亡しているとのことです。

そうすると、配偶者が居ない又第一順位の相続人の直系卑属(子や孫)が居ない更に第二順位の相続人の直系尊属(父母・祖父母)が居ないということで、第三順位の相続人である兄弟姉妹のB・C・Dが相続人となります。

相続の順位が決まった後の処理について

第3順位である兄弟姉妹の相続の問題ということが分かりました。

ではその相続分はどうなるのか?

第三順位のみが相続人の場合(被相続人の配偶者が相続人にいない場合)は、兄弟姉妹が平等に相続することになります。

上で確認したように、半血兄弟と全血兄弟がいる場合なので、半血兄弟の相続分が1で、全血兄弟の相続分が2となります。

ここで問題となるのは、C・Dはすでに死亡していると問題文には有ります、どうすればいいの?となると思います。

そこで、問題文を更に読むとC・Dには子がいます。

この場合は子に代襲相続が起こるんでしたね。

代襲相続が起こった場合には、すでに死亡している相続人の配偶者には相続権はありません。

したがって、Cの子F・GとDの子Hが相続人となります。

これで、相続人となるのはBとF・GとHとなります。

代襲相続人の相続分は、被代襲者の分の相続分を代襲者の人数で等分します。

割合の計算式はどうなるのか、B・C・Dの間でまず考えると、Bは半血兄弟ということで1、C・Dは全血兄弟ということで共に2ずつの相続分を持ちます。

※注意点として、分数で計算すると面倒なので全血兄弟の相続分を2、半血兄弟の相続分を1としています。

ということで、Bが1、Cが2、Dが2となります。

そして、さらにCにはF・Gの2名が代襲相続するので、Fは1、Gは1となります。

ちなみに、Dの代襲相続人Hは2の相続分となります。

全体の相続割合はBが1、Fが1・Gが1、Hが2となります。

最後の問題は分母ですね。

分母は、みな等分なので、すべてを足したものとなります。

すなわち、1+1+1+2=5となります。

答えは、B1/5、F1/5、G1/5、H2/5となります。

選択肢を選ぶと3になります。

まとめ

今回は、前半で語句の確認をして後半で過去問を使って実際の問題の解き方を解説しました。

知識を確認しながら、問題を解いていくことで、確実に得点できるものを増やしていきましょう。

また、このように問題を解くときに知識の確認をするとテキストを読むときには逆にどのような問題が過去に出ていたかを思い出しながら読むことで短時間でより深い復習ができるようになります。

これからは、徐々に過去問の解説も入れながらの解説もしていく予定です。

今日はこのへんで終わります。

 

 

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